2分で読める生成AIのいまVol.26 - 大胆予測:オープンソースモデルが開く、AI on エッジデバイスの未来 -
オープンソース大規模言語モデルにより、「自分の端末でAIを動かす」時代がやってくるかもしれません。
今回はおなじみの医療田さんと機械屋さんの対話で、その未来をのぞいてみましょう。
みらいを想像して暴走する医療田さんにも、今回は注目です笑。
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1. 前回のおさらい。オープンソースモデルについて
医療田:
ねえ機械屋さん。前回のおさらい!
GPT-ossって、院内サーバーとか、閉じた環境内でAIを動かせるって話だったよね?
機械屋:
そうです。ChatGPTやGeminiみたいなAI、これをクローズドモデルといいますが、これら外部のサーバーで動いていますので、
機密情報をAIに入力するのは、どうしても、様々な不都合がありました。
でもGPT-ossのようなオープンソースモデルなら、自前のサーバー内でAIを動かすことができます。
さらに、個々の状況に応じて微調整(ファインチューニング)が可能。
つまり「外に出さずに」「自分の業務に合わせた」AIが作れるんです。
医療田:
なるほど、クラウドを通さないからプライバシーも守れるわけだね。
2. AIの軽量化と端末の進化が起こす、未来のシナジー
機械屋:
はい。ただ、現時点ではハイスペックGPUを積んだPCやサーバーじゃないと実用的に動かせません。
医療田:
そこが問題、というかハードルだよね。
企業とか病院とか、そういうところだったら、予算を組んで環境を準備することは可能だろうけど。
個人で
「My AIが欲しいから、PCにはいくらでもお金出しちゃうよーん」
って人は、そんなにいないじゃない?
フツーのPCとか、それこそスマホ内に「My AI」を飼うことができるなら、そりゃ魅力的だけどさ。
機械屋:
え、ええ。
えと、AIを"飼う"って表現はどうかと。。
医療田:
あ、あらやだ。
機械屋:
あ、いや、イメージ的には、まあ、湧きやすいです。。
つまり、
"自分の使い勝手に特化したAIを、プライバシーの気兼ねなく利用することができる!"
という未来像ですよね。
医療田:
あ、そう、それ。
それがいいたかった!
機械屋:
でも、言い換えれば、ですよ、
AIモデルはどんどん軽量化されていて、同時にデバイス側の計算能力も急速に上がっている。
その延長線上には、そのうちスマホやタブレットみたいな一般の端末でも、プライベートな環境でAIを動かすことができる未来もありそうですよね。
クラウドに頼らず、自分の端末の中だけでデータを処理できる未来。
これは使い心地の面でもセキュリティ面でも、大きな変化になりますね。
自分の端末にある文書を読み込ませて、その場で要約や検索をしてくれるAI。
以前はクラウド必須でしたが、「My AI」がローカルデバイス上にあるのであれば、
それがいかに機密性の高い情報であっても、気兼ねすることなくAIを利用することができるようになるんです。
3.My AIの未来予想図 -個人専用AIが当たり前に?-
機械屋:
医療田さん、
昔「PIM(Personal Information Manager)」って呼ばれていたもの、覚えてますか?
医療田:
。。しらないなー、ごめん。
それって例えばどんなやつ?
機械屋:
あ、そうですよね。ちょっと古い言葉ですから^^;
「PIM」っていうのは Personal Information Manager の略で、簡単に言うと「個人用の情報管理ソフト」のことです。
昔は──
予定表やカレンダー
アドレス帳
ToDoリスト(やること管理)
メモ帳
みたいな機能が1つにまとまっていて、「自分の情報を一元管理するツール」として使われてたんです。
当時は「Palm Pilot」とかが有名でしたね。
医療田:
あ!Palmだったら知ってる!
私が学生だった時、病院のお医者さんたちが使ってたよ。
機械屋:
お、そうでしたか!
医療田:
電子版の手帳っていうか、
今のスマホのネットにつながってない版みたいな端末だよね。
機械屋:
そうです、そうです。
医療田:
あの端末の中にAIが入っているのであれば
“自分専用のAI秘書”みたいなのが持てちゃうかも。
私好みに育てちゃったりして。。ふふ。
機械屋:
え、ええ、、そうですね。
医療田:
となると、、
たとえばさ、
「My AIを搭載するための、スマホの性能競争」、みたいなものも起きるかもね?
機械屋:
面白い未来予想ですね。
そうですね。
「高性能GPU付きのスマホ」みたいなイメージでしょうか。
端末メーカーにとっては新しい戦場になるでしょうね。