初めての皇居 ― 宮内庁楽部の秋季雅楽演奏会と、『テムズとともに』

皇居で開かれた、宮内庁楽部の秋季雅楽演奏会を鑑賞してまいりました。

まず心に残ったのは、会場そのものの独特な雰囲気です。

砂利が敷き詰められた中に舞台があり、

その両脇には、二つ巴(ふたつともえ)や三つ巴(みつともえ)の紋が入った、壁のような大きな装飾が立っていました。

ところが、演奏中に、ドーンと鳴ってそちらを見ると、

あの壁のような装飾が揺れている。

あれは飾りではなく、大きな太鼓だったんですね。。

これには本当にびっくりしました。

特に印象的だったのは、音楽そのものの移り変わりです。

笙(しょう)や篳篥(ひちりき)、琵琶(びわ)による管絃(かんげん)は、

最初は優雅で、どこか繊細な雰囲気。

それが拍子(ひょうし)とともに少しずつ熱を帯びていき、

気がつけば、非常に情熱的な響きになっている。

その対比に、すっかり引き込まれてしまいました。

演奏される曲には数百年の歴史があり、

中国大陸や朝鮮、あるいはベトナムのほうから伝わってきたと言う曲目も。

その時代に、すでにこれほど壮大な交流がなされていたのかと思うと、

千年以上にわたって受け継がれてきた時間の重みに、感動しました。

皇居を訪れるのは初めてでしたが、

場内を散策すると、爽やかな空気に満ちていて、さまざまな木々や草花が実に豊かでした。

昭和天皇が植物学のご研究をされていた方だったことも、

どこか関係しているのかな、などと思ったりもしました。

そして、この日もう一つ持ち帰ったのが、一冊の本との出会いでした。

『テムズとともに』を読み始めて

今上陛下のご著書で、

親王殿下であられた頃の、英国ご留学をもとにした本だそうです。

※皇居のお土産屋さんで見つけた一冊ですが、実際にはお土産屋さんでは購入せず、AmazonのKindle版で読んでいます。

今上陛下のご著作を読めるというのは、なかなか面白いことだなと思いました。

当時は、これについていろんな意見もあったかもしれませんが、

このようなご著作を残してくださったことで、

私たち読者にとっては、非常に貴重な経験をさせていただけるのだと思います。

まだ読み始めたばかりですが、

到着早々、駐英大使館の方々のお迎えを受けられたり、

翌日には女王陛下にお目にかかられたりと、

一般の留学体験記とは、やはり少し格が違うところがあり。。w

印象的だったのは、

ご両親(上皇さま、上皇后さま)のことを

「留学の機会を与えてくれた両親に感謝したい」と、親称的に述べられているところもあるし、

「天皇皇后両陛下」(当時)と述べられているところもあったりして、

その書き分けが、ある意味とても印象的で、興味深く拝見しています。

ご執筆にあたり、慎重になられるところもあるのでしょうけれども、

海外で、一個人としての時間を過ごされた、

貴重なご経験なのだろうなと感じながら、

非常に楽しく拝見しているところです。

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