~経営管理学を修めた医師の私が、医療経営を学びはじめて思うこと~

経営管理学博士(DBA)を修めた私ですが。

足元の病院経営についても最低限の基礎知識は身につけておきたいなと思い、こちらの本を手に取ってみました。

なるほど、なっとく医療経営Q&A50 【5訂版】 (医療経営士実践テキストシリーズ)

まだ学び始めたばかりですが、、

この本を読んで「気づいた」というよりは、「これまでなんとなく感じていたことを再確認した」と思える点がありました。

それは、

医療経営の議論が

「こうあるべき」「こうなるはず」

といった“べき論”や“はず論”に少し寄りがちなのではないか、

ということです。

もちろん、理想像を設定すること自体は必要だと思うのですが。

しかし、その過程では途中段階のアセスメントと、それに伴う細かな計画の見直しが不可欠であり、その際にはむしろダイナミックな力学作用が大きな意味を持つのではないか――そんな印象を持ちました。

医療が社会福祉的な性格を持つから、その理論展開も理想論に傾きがちなんですかね。

とはいえ、不確定性の高まる現代。これは医療経営を、真剣に見直す必要もあるのでは、、なんて思ったりします。

たとえば、入山章栄氏の『世界標準の経営理論』では、経営学を経済学・心理学・社会学の三つの領域に分類して解説していたと記憶しています。

そのうちの心理学的な側面、つまり

「理想はこうだけれど、実際そこまでうまくいくかな。ニンゲンだもの」

という人間のリアルな特性やリスクヘッジに対する目配りが、もう少しあってもいいのではないかと感じるんです。

ミクロ経済学や心理学といった要素を積極的に取り入れることで、医療経営はもっと多角的な学問として発展できるのではないでしょうか。

今後、さらに学びを深め、こうした観点からも考察してみたいと思います。

もし皆さまからご意見をいただければ幸いです。

※ ご紹介の書籍自体をへ批判する意図はありません。本書は医療経営の現状について効率的に学べる良書だと思います。

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