2分で読める生成AIのいま Vol.42 Azure AI活用事例③:ソフトバンクホークスが「1.5ヶ月」で爆誕させたAIアバター
仕事の効率化の話が続きましたが今回は打って変わって「エンタメ」の話です。
野球ファンならずとも注目の、「エンタメ×AI」の最前線をお届けします。
======
1. スタジアムに現れた「レジェンド」
医療田:
ねえ機械屋さん。AIで仕事の効率化すごいなあ、って思うけど、、
ちょっと一風変わったお話も聞きたいな。
機械屋:
ありますよ。それなら「福岡ソフトバンクホークス」の事例がぴったりです。
本拠地「みずほPayPayドーム福岡」のVIPルームに行くと、ある元プロ野球選手が出迎えてくれるんです。
医療田:
えっ、本人がいるの? 毎日?
すごくない?てか、選手大変じゃない?
機械屋:
ははは、、
いいえ、本人ではありません。
元投手の五十嵐亮太さんをモデルにした「AIアバター」です。
モニターの中の彼が、来場者に挨拶したり、試合の解説をしてくれたりするんですよ。
2. 爆速開発の秘密
医療田:
へえ! よくゲームとかにあるポリゴンのキャラ?
機械屋:
もっとリアルです。実写と見間違うレベルの映像が、AIの音声に合わせて自然に口を動かして喋るんです。
医療田:
へえー、すごい。
実際の映像、見てみたいな。
機械屋:
Youtubeなどでの動画公開はないようですが、Microsoftの公式事例ページに、五十嵐さんのAIアバターのキャプチャ画像入りの紹介がありますよ。
[紹介ページはこちら(Microsoft事例ページ)](https://www.microsoft.com/ja-jp/customers/story/23217-fukuoka-softbank-hawks-azure)
医療田:
動画で見てみたかったなあ。でも、ファンの方なら感動ものだろうね!
機械屋:
そして、一番驚くべきはその「開発スピード」です。
このAIアバター、構想からリリースまでどれくらいかかったと思いますか?
医療田:
うーん、CG作るの大変そうだし… 半年くらい?
機械屋:
なんと、わずか「1.5ヶ月」です。
医療田:
ええっ!? 早すぎない?
機械屋:
Azure OpenAI ServiceやAzure AI Speechといった既存のAIサービスをブロックのように組み合わせることで、この爆速開発を実現したそうです。
「ゼロから作る」のではなく「あるものを賢く使う」のが、今のAI開発のトレンドですし、Azure AIを活用することのメリット、ではないでしょうか。
3. 「体験」を作るAI
医療田:
なるほどねー。でも、ただのチャットボットでいいじゃん、って気もするけど。
わざわざアバターにする意味あるの?
機械屋:
そこが「エンタメ」の重要ポイントです。
メディア論の巨人マクルーハンは「メディアはメッセージである」と言いました。
つまり、「情報の内容」以上に「その情報を伝える器(メディア)」そのものが、受け手の心に強烈な変化を与えるということです。
今回の場合、器が「憧れのスター」だからこそ、単なるデータが「特別な体験」に化けるわけですね。
実際、このサービスのおかげで口コミが広がり、2024年シーズンの40試合分に加えて、2025年シーズンまでの予約が埋まる状況になったそうですよ。
医療田:
あー、確かに! 「ようこそ医療田さん」って言われたらテンション上がるかも。
AIは「効率」だけじゃなくて「感動」も作れるんだね。
<ちょっと寄り道:他にもあるエンタメAI>
機械屋:
ちなみに、こうした「エンタメ性のあるAI」は他にも増えていますよ。
① 紅白でも話題になった「AI美空ひばり」
過去の映像・音声を学習して、「レジェンド」を現代に蘇らせた有名な事例です。
[動画:美空ひばり(AI歌唱) / あれから](https://www.youtube.com/watch?v=y4I_s74V2w4)
② 名鉄商店の「AIアバター駅係員」
こちらはアニメ調のキャラクターですが、駅や店舗でお客様と会話して観光案内をしてくれます。
[動画:【AIアバター駅係員】 名鉄で実証実験](https://www.youtube.com/watch?v=V8cxP1Y12is)
医療田:
へえー! 懐かしの歌手に会えたり、アニメキャラが接客してくれたり……。
美空ひばりさん、昭和の有名な歌手だよね。
おじいちゃんがファンだったっていってたから、この動画、教えてしてあげようかな。
機械屋:
案外、もうご存じかもしれませんよ?
医療田:
はは、あり得るー!
======
まとめ:
福岡ソフトバンクホークスは、VIP向けに「AIアバター」を導入した。
AzureのAI部品を組み合わせることで、わずか1.5ヶ月という短期間で開発した。
AIは効率化だけでなく、顧客に「特別な体験」を提供する手段にもなる。
次回は、お役所仕事が変わる!?
大阪府庁がなぜ「職員の95%がAIを使いたい」と言うほどに変わったのか、その秘密に迫ります。
参考リンク:
[Microsoft Customer Story (日本語): 福岡ソフトバンクホークス株式会社](https://www.microsoft.com/ja-jp/customers/story/23217-fukuoka-softbank-hawks-azure)
[Avanade Case Study (日本語): 福岡ソフトバンクホークス:生成AIアバターによるファンエンゲージメントの変革](https://www.avanade.com/ja-jp/insights/clients/fukuoka-softbank-hawks-generative-ai)
※記載の数値・内容は執筆時点(2026年3月)のものです。
●関連記事
- [2分で読める生成AIのいま Vol.41 - 国内事例②:JALの客室乗務員が「オフライン」でAIを使う理由](https://www.youichimachida-ai.com/blog/2ai-vol41azure-aijalai)
- [2分で読める生成AIのいま Vol.39 - 国内事例①:パナソニック コネクトが「18万時間」を生み出した](https://www.youichimachida-ai.com/blog/2ai-vol3918)
- [2分で読める生成AIのいま vol.36 - Microsoft Azureを使ったAI活用2。AIの「目」と「耳」が業務を変える!](https://www.youichimachida-ai.com/blog/2ai-vol36-microsoft-azureai2azure1ai)
- [2分で読める生成AIのいま vol.35 Microsoft Azureを使ったAI活用1。そもそもAzureってなに?クラウドって?](https://www.youichimachida-ai.com/blog/2ai-vol35microsoft-azureai1azure)
●2分で読める「生成AIのいま」シリーズ。バックナンバーはブログからどうぞ!
[ブログリンク](https://www.youichimachida-ai.com/blog)