2分で読める生成AIのいま Vol.39

今回からは「Azure AIの活用事例」を5回にわたって紹介します。第1回は、”機密情報も安心して使えるChatGPT”。日本における生成AI活用の先駆者、"パナソニック コネクト"の事例です。



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1. 日本企業のAzure AI活用事例 - パナソニック コネクト  

医療田:

ねえ機械屋さん。今までAzureの機能とか責任の話を聞いてきたけどさ。

もっと実例を勉強したいな。



機械屋:

いいですね。



医療田:

正直なところ、普段の生活でAzureとかクラウドって、、あまり聞かないし。

どうしても、「クラウドAI」って、本当に使われてるの?って思っちゃうんだよね。



機械屋:

その気持ち、わかります。

でも、実は日本企業こそ、Azure OpenAI Serviceを使って劇的な成果を上げているんです。



医療田:

へえ、そうなんだ。



機械屋:

まずは「パナソニック コネクト」の話をしましょう。

彼らは日本でいち早く、全社規模で生成AIを導入した「トップランナー」です。



医療田:

ぜ、ぜんしゃきぼ、ですか。



2. 「45万時間」を生んだ「機密情報に使えるChatGPT」

機械屋:

単刀直入に聞きますが、彼らがAI導入でどれくらいの業務時間を削減したと思いますか?



医療田:

えー、大きな会社だと思うし…

うーん。

もしかして、、 1万時間くらい、、いっちゃう?



機械屋:

正解は… 年間で「約45万時間」です。(※2024年度の実績)



医療田:

よ、45万時間!?

1万時間でもだいぶ多めに言ったつもりだったんだけど。。



機械屋:

彼らは「ConnectAI(コネクトエーアイ)」というAIアシスタントを自社開発し、国内全社員約1万2400人に展開しました。

これはAzure OpenAI Serviceをベースにした、いわば「パナソニック版ChatGPT」です。



3. なぜ「Azure」だったのか?

医療田:

それって、普通のChatGPTと何が違うの?



機械屋:

最大のポイントは「安全性」です。

普通のChatGPTだと、入力したデータがAIの学習に使われてしまい、機密情報が漏れるリスクがあります。

でもAzure版なら、「入力データは学習に使わない」という契約ができるんです。



医療田:

なるほど! それなら会社の秘密情報を入力しても安心だね。



機械屋:

その通り。だから彼らは、技術資料の作成やプログラミング、法務確認など、あらゆる業務にAIを組み込むことができました。

例えば、法務部門では契約書の確認作業が「1時間から10分」に短縮されたケースもあるそうです。



4. AI導入の裏にある「組織文化」

医療田:

1時間が10分ってすごいね…。浮いた時間で別の仕事ができるじゃん。



機械屋:

おっしゃる通りですね。

パナソニック コネクトでは、AIを単なる効率化ツールではなく、共に新たな価値を創る「共創パートナー」と位置づけています。

そして、このスピード導入が実現できたのは、樋口泰行CEOが就任以来培ってきた「わからないなら、まずやってみる」という企業文化の土壌があったからこそだそうです。

実際、彼らがプロジェクトをキックオフしたのは2022年10月。ChatGPTが世に出て大きな話題となる約1カ月前のこと、だそうですよ。



医療田:

すごい!ChatGPTの公開前からなんだ。

なんか、

会社が、組織が変化していくことを厭わない、文化があったことが、

今回のAI導入の成功事例につながったのかな、って思った。



機械屋:

なるほど。。!



医療田:

「物をつくる前に、人をつくる」、

だね。



機械屋:

おお、

パナソニックの創業者、松下幸之助氏の言葉ですね。

この文脈で実に味わい深い。。



「事業は人なり」。松下氏の哲学は、AI時代においても、いやAI時代だからこそ、より輝きを増しているように感じます。



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まとめ:

・パナソニック コネクトは、Azure OpenAIを活用して年間45万時間を削減した。

・「入力データを学習に使わない」Azureの安全性が、全社導入の決め手となった。

・AIは単なる時短ツールではなく、企業カルチャーを変える武器になる。



次回は、空の旅を支えるAI!

日本航空(JAL)が、どうやって機内の「インターネットがつながらない場所」でAIを使っているのか? その驚きの技術に迫ります。(予定)




参考リンク:

- Panasonic Newsroom Japan: https://news.panasonic.com/jp/topics/205071

- Panasonic Connect Case Study: https://connect.panasonic.com/jp-ja/gemba/article/connect-ai-kawano-mukaino



※記載の数値・内容は執筆時点(2026年2月)のものです。



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